妊娠中にタミフルは服用しても大丈夫?

妊娠した女性

妊娠中となると薬を飲むのにも気を使ってしまうものであり、インフルエンザ治療薬のタミフルにも同じことを感じる人が多いものです。
特にタミフルは幼児に処方された場合は精神的な副作用があるとして話題になったこともありましたから、もし赤ちゃんにも影響が出るということになると多少インフルエンザが苦しくとも服用せずに我慢するという人が一気に増えることでしょう。
ではこのタミフルが赤ちゃんに対して与える影響についてはどうかというと、基本的には全く心配は不要だと言って良いでしょう。
もちろん想定されていないような過剰摂取をしてしまった場合には影響が絶対でないとは言い切れませんが、少なくとも病院で処方された量を指定された飲み方で飲む分には一切影響がないというのが現在の見解です。
そもそも先に述べた幼児への副作用についても医学・薬学的には因果関係が立証されていないため、そうした心配をすることも必要はありません。
妊婦さんは普段よりも体力が落ちやすくインフルエンザが増悪しやすい状態にあるため必要に応じてタミフルを服用することは良いことでしょう。
むしろ注意が必要なのはタミフルよりも解熱剤の方で、解熱剤は種類によっては妊婦に処方するのが相応しくないとされているものがありますから、妊婦さんがインフルエンザで病院にかかった場合には必ず医師に妊娠中であることを伝えて問題の無い解熱剤の処方をしてもらうようにしてください。
とは言え一番良いのはそもそもインフルエンザに感染しないことであることも確かです。
そのため妊娠がわかったのであれば適切な時期に予防接種を受け、インフルエンザに感染してしまうことの無いように準備してください。

予防としてタミフルを飲んでも大丈夫?

薬

タミフルは、一般的に抗インフルエンザ薬として知られるノイラミニダーゼ阻害剤ですが、インフルエンザの予防薬としても非常に有効です。
インフルエンザウイルスは、気道や肺に付着後20分程度で細胞に感染し2日前後の潜伏期間を経て発症し、8時間あたり100倍に増える驚異的なスピードで増殖し、発症後48時間には1つのウイルスが1兆個以上に増殖しピークを迎えます。
その為、38℃を超える突然の高熱や関節の痛み、筋肉痛など急激な全身症状が発症してしまいます。
インフルエンザは、発症48時間後には抗体が形成され徐々にウイルスが死滅し、体力のある方ならば7日~10日で自然治癒でも完治します。
その為、タミフルは発症後48時間以内の服用が最も効果的とされ、インフルエンザの感染が疑われる人や感染者との接触後36時間以内に服用する事で、インフルエンザの発症率を1.3%に抑制する事が出来ます。
簡単に言えば、インフルエンザウイルスの潜伏期間や発症初期にタミフルを服用する事で、ウイルスの爆発的な増殖を抑制しインフルエンザの症状が発症する前に治癒させる効果が期待出来ます。
タミフルの予防薬としての服用は、インフルエンザウイルスの生体内での平均寿命7日~10日間を考慮し、1日1回の服用を10日間程度継続しますが、服用中の10日間は感染者との接触は避ける必要があります。
服用中に感染者と接触すると新しいウイルスが体内に感染する為、体内のウイルスを死滅させる事が出来ずインフルエンザを発症するリスクが高くなります。
しかし、タミフルによる予防は、前もって体内にインフルエンザに対する抗体を形成する目的の予防接種とは異質の予防なので、インフルエンザの流行シーズン前に予防接種を受け、感染者と接触した場合にはタミフルで予防するのが理想的な予防法です。

タミフルの成分、オセルタミビルって!?

インフルエンザの治療薬、あるいは予防薬としてタミフルが使われることをご存知の方は多いでしょう。
このタミフルの主成分は、オセルタミビルという物質です。この物質はインフルエンザが体内で増殖する時に不可欠なノイラミニダーゼという酵素に働きかけ、ウイルスの増殖を阻害します。
このため、ノイラミニダーゼ阻害薬と呼ばれることもあります。オセルタミビルの役目は主にウイルスを抑え込んで、増殖させないことなので、ウイルスを殺す力はありません。
オセルタミビルは元々は中華料理の香辛料として用いられる八角から1996年に作り出されました。
八角はトウシキミと呼ばれており、シキミ酸と呼ばれる物質が含まれています。おおもとの原料はこのシキミ酸とでこれを10回以上にわたって化学反応させることで、オセルタミビルが作り出されています。
しかし現在では、八角以外の原料からも作り出されるようになっています。
ただしこのオセルタミビルは、腎臓に障害があると薬の排出に時間がかかるため、血中濃度が高くなり、副作用が現れるようになります。
そのため腎不全などの腎臓疾患がある人の場合は、タミフルの処方は気をつける必要があります。
また、かつてタミフル服用後に、特に十代の人々を中心に副作用が出たこともあり、若い人には処方しないという例もあります。
タミフルの服用日数は、一般には5日間と決められています。途中で熱が下がったからといって、自己判断で中止してはいけません。
タミフルに耐性を持ったウイルスが現れて、再び悪化しかねませんし、中断するとウイルスがまだ残っているので、他の人にインフルエンザを感染させてしまいます。
また、インフルエンザに罹ったと思ったら、できるだけ早く病院に行き、処方箋を書いてもらって購入するのがお勧めです。